【東国三社 船の神様 息栖神社 その2 お水取り】
「息栖神社」は「いきす」と読みます。
息栖神社があるのは、茨城県神栖市です。神栖は「かみす」と読みます。
東国三社のうちの2つは、鹿島神宮、香取神宮と、平安時代から伊勢神宮以外で「神宮」の称号を与えられたただ2つの神社です。
その由緒ある2つの神宮になぜ息栖神社が含まれていたのか?
理由は、息栖神社の御祭神が、武神たちを乗せた船の神様だったからです。
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【御祭神】
主神:岐神(くぬどのかみ、くなどのかみ)
配神:天鳥船命(あめのとりふねのみこと)
住吉三神(すみよしさんしん)
-底筒男命(そこつつのおのみこと)
中筒男命(なかつつのおのみこと)
表筒男命(うわつつのおのみこと)
こちら、境内の拝殿脇の御神木。
息栖神社は2週間前に一度お参りしておりますので、
(過去記事→茨城県神栖市 「息栖神社」(東国三社))
今回は、息栖神社からまっすぐ行った河口沿いにある「忍潮井」をご紹介いたします。
「忍潮井」(おしおい)は、日本三霊泉の一つと言われています。
「忍潮井」から見た息栖神社。
突き当りに小さく鳥居が写っているのが分かるでしょうか?
「忍潮井」の案内板
忍潮井は男瓶・女瓶と呼ばれる二つの井戸であり神功皇后の3年(194)に造られたものと云われ、辺り一面海水に覆われていた頃、真水淡水の水脈を発見しこれを噴出させて住民の生活の水としたもので、海水を押しのけて清水が湧出しているところから、忍潮井の名がつけられたと伝えられている。水と人類とのかかわりの中で最も古い形の井戸であり日本霊泉の一つと云われております。
「形状」-男瓶は経2m弱、白御影石で銚子の形をしている。女瓶はやや小ぶりで土器の形をしている。
「三霊泉」-常陸の忍潮井、伊勢の明星井、伏見の直井
「伝説」-その昔(平城天皇の御宇大同2年4月(809)数キロ下流の日川地区より息栖神社が此の地に移された際取り残されてしまった男女二つの瓶は神のあとを慕って三日三晩哭きつづけた、とうとう自力で川を遡り一の鳥居の下にヒタリ据え付いたと云う。この地に定着して後も時々日川を恋しがり、二つの瓶は泣いたと云われている。日川地区には瓶の泣き声をそのままの「ボウボウ川」と瓶との別れを惜しんで名付けた「瓶立ち川」の地名が今も残されている。
「忍潮井」はこんな風に蓋の開いた井戸が2つあります。
もう一つの井戸。
井戸の底に丸い入れ物のようなものが見えますでしょうか?
二つの井戸の底にあるのは、それぞれ「男瓶」「女瓶」といい、
男性が「女瓶」の水を、女性が「男瓶」の水を飲むと二人は結ばれるという言い伝えがあるそうです。
向こう側は、河口なのですが、その手前が生け簀のようになっていて、近所の少年たちが釣りをしていました。
日によって、井戸の水位は増えたり減ったり。写真は前回のもの(男瓶か女瓶か不明)。
前回は底から30cmほどしか水がなく、手を伸ばしても水を掬える状態ではなかったのですが、
この日はほぼ満水でした。
なお、「忍潮井」の御神水は、息栖神社の社務所でもいただけます。
息栖神社
茨城県神栖市息栖2882
TEL:0299-92-2300
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