神宮と大社の名称の違い

神宮と大社の名称の違い

伊勢神宮に「神宮」という称号がつくので、「神宮」が最も格が高いというのは想像がつきますが、「大社」はどうなのでしょう?と疑問に思われるかもしれません。「出雲大社」も由緒ある神社ですからね。

というわけで、「神宮」と「大社」の違いについて調べてみました。


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「神宮」について

単に「神宮」といえば、「伊勢神宮」のことをさします。

現在では他にも「神宮」の称号を付されている神社がありますが、その意味は異なります。

 

1、日本書紀の記述

日本書紀では、伊勢神宮のほかに奈良の「石上神宮」だけが神宮の称号を付されていました。石上神宮の御神体は「布都御魂(ふつのみたま)」という神話に出てくる霊剣です。崇神天皇の時代、時の権力者、物部氏が祭祀に使用していた布都御魂を石上神宮に祀ったと言われています。なお、石上神宮は平安時代~明治時代まで「神宮」の称号をいったん失います。

 

2、平安時代の記述

平安時代に成立した『延喜式神名帳』によると、「神宮」の称号を持つのは伊勢神宮のほかに千葉県の「香取神宮」、茨城の「鹿島神宮」とだけでした。この二つの神社の御祭神は当時の権力者物部氏、中臣氏(のちの藤原氏)のそれぞれの氏神・祖神でした。物部氏が衰退し、中臣氏が実権を握るようになり、中臣氏の氏神である武甕槌神とともに物部氏の氏神経津主神をも取り込んで朝廷の守護神として崇拝するようになったからだと言われています。

 

3、江戸時代

江戸時代に入り、武家の崇敬が高い八幡大明神を祀る、佐賀県の「宇佐神宮」が仲間入りをしました。

なお、「宮崎宮」も江戸時代に「宮」の称号を付されましたが、「宮(みや)」の語源は尊い方の住む「御屋」から来ていると言われ、皇室や皇族をお祀りしている神社で「神宮」に近い意味もありますが、特に建物を指します。

 

4、皇室の祖先神をお祀りしている神社(明治時代)

鹿児島県の「霧島神宮」、鹿児島県の「鹿児島神宮」の場合、皇室の祖先神をお祀りしているので、格が高いという扱いを受けています。明治以降国家神道の影響で、皇室の祖先神を尊重するという経緯から神宮の称号を与えられた神社です。

霧島神宮の御祭神:天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊(あめのにぎしくににぎしあまつひこひこほのににぎのみこと)

鹿児島神宮の御祭神:天津日高彦穂々出見尊(あまつひこひこほのににぎのみこと)

→いずれも瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)。天照大御神の孫

 

5、天皇を御祭神とする神社(明治時代)

また、奈良の「橿原神宮」、京都の「平安神宮」、東京の「明治神宮」等もあります。こちらの神宮は、御祭神が天皇であることから、格が高いという扱いです。4と同様、国家神道の影響です。

橿原神宮の御祭神:神武天皇

平安神宮の御祭神:桓武天皇と孝明天皇

明治神宮の御祭神:明治天皇

 

 

6、その他天皇とかかわりの深い神社(明治時代)

熱田神宮:三種の神器の一つ草薙の剣をご神体とする

石上神宮:布都御魂(ふつのみたま)を御神体とする。布都御魂剣が神格化したのが鹿島神宮、香取神宮の御祭神とされる

國懸神宮:日矛鏡を御神体とする。―三種の神器の一つ八咫鏡に先だって作られた鏡とされる

日前神宮:日像鏡をご神体とする。―三種の神器の一つ八咫鏡に先だって作られた鏡とされる

 

7、戦後

戦後国家神道が廃止され、4~6ような基準はなくなりましたが、神社庁に属する神社は、特別の由緒ある神社だけが神宮を名乗ることができ、しかも特別の許可が必要です。北海道札幌市の「北海道神宮」、福岡県田川郡添田町の「英彦山神宮」、兵庫県淡路市の「伊弉諾神宮」の三つが特に御聴許を願い出た上で改称したという神社です。

 

 

*「東京大神宮」「芝大神宮」のように「大神宮」という名称の付く神社は、伊勢神宮から天照大御神の分霊を受けた神社という意味に用いられ、「神宮」とは異なります。

 

 

「大社」について

「大社」とは、大きな社という意味です。「社」(やしろ)とは、「屋代」を語源とする説が多数説です。「屋」は建物を表し、「代」は「苗代(なわしろ)」が苗を育てる場所を表すように、祭りに際し臨時の小屋を建てる場所を意味します。もともと、「社」とは、神社の起源でもあります。

古く「大社」(おおやしろ)といえば、国造りの神、大國主神を祀る島根の「出雲大社」だけでした。

平安時代に成立した『延喜式神名帳』にある、官幣大社・國幣大社という社格があります。これらの神社は、祈年祭に官(朝廷、国)から幣帛乃至幣帛料を支弁される格式の高い神社という意味ですが、出雲大社「大社」とは若干意味合いが異なります。

戦後の国家神道の廃止に伴い、「神宮」の基準を満たさないものの、旧官幣大社・旧國幣大社が戦後「大社」と名乗る例が多くなっています。また、富士山本宮浅間大社のように、全国にある浅間大社の総本社である神社という意味で「大社」を名乗る例もあります。

(例)

三嶋大社:官幣大社

諏訪大社:官幣大社

日吉大社:官幣大社

春日大社:官幣大社

 


 




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