諏訪大社上社前宮 探訪記&御朱印
「諏訪大社」は、上社本宮・前宮、下社春宮・秋宮の4つを合わせて信濃國一宮神社となっています。
諏訪大社上社前宮は他の三社に比べると人が少なく地味に見えますが、
実はこここそが諏訪大社の中でこここそがパワースポットだという人も少なくありません。
諏訪大社の上社2社は、諏訪湖の南側にあります。
といっても、上社本宮は諏訪市、
上社前宮はそこから車で10分ほど離れた茅野市にあります。
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「諏訪大社 上社前宮」へ車以外で行く場合には、
新宿発→諏訪IC行のバスが出ているので(片道2400円)、
そこからタクシーで行くのが安くて便利です。
ちなみに、路線バスは、上諏訪駅⇔上社本宮間のみで、
本宮⇔前宮間、茅野駅・上諏訪駅ともに前宮への路線バスは出ていませんでした。
*2013年3月の情報です
前宮の大鳥居です。
道路の向かいに駐車場があるのですが、
一の鳥居は駐車場にあり、
そこには「前宮神殿跡」として史跡に指定されているという看板がありました。
道路に分断されてこちらは二の鳥居になります。
諏訪大社上社前宮の石碑も、他に比べて年季が入っています。
手水舎
青銅の龍です。
末社 「若御子社」
諏訪明神とあがめられる建御名方命の御子達を合祀しているといわれる。
諏訪大社関係者には、きわめて優れた古記録、文書が多いが、
その中でも最も名高い文書に「諏方大明神画詞(えことば)」がある。
室町時代にあらわされたこの文書の中に、正月1日、
大祝以下の神官氏人はみな衣服をただしてまずこの若宮
すなわち若御子社を荒玉社とともに参詣したとある。
現在は諏訪神社の末社となっている。~案内板より。
御神木でしょうか。立派な気が二本。
こちらは三の鳥居。右奥に社務所があります。
狛犬さん。まだ新しいようです。
神楽殿かと思いましたが、ちょっと特殊な場所です。
「十間廊」(じっけんろう)
古くは、「神原廊(ごうばらろう)」と呼ばれ中世まで諏訪祭政の行われた政庁の場で、
すべての貢物はこの廊上で大祝の実見に供された。
毎年4月15日の「酉の祭」には鹿の頭75がそなえられた(御頭祭)が、
これらの鹿の中には必ず耳の裂けた鹿が入っていることから、
諏訪の七不思議にかぞえられた。
上段に大祝の座、次に家老、奉行、五官の座があり、
下座に御頭郷役人(おとうごうやくにん)などの座も定められ、
右手の「高神子屋」(たかみこや)で演ぜられる舞を見ながら宴をはった。
~案内板より
諏訪大社の御祭神である建御名方命(たけみなかたのみこと)は、軍神、狩猟神、濃耕神なので、
神事で獲物をお供えするのも不思議ではありません。
ただ、鹿の耳が裂けていたという点でちょっと気になることがあります。
動物の耳が裂けているというのは、他にも伝説があるようで、
一般には神様に選ばれたという意味があるそうです。
ここで鹿といえば思い出すのが、鹿島神宮、香取神宮、春日大社の眷属(神遣いの動物)です。
建御名方命の父上である大国主命(出雲大社の御祭神)が
天照大神から地上の国の統治権を移譲するよう命じられた際に、
最後まで抵抗したのが建御名方命でした。
そこで、天照大神は、東方の武甕槌命(鹿島神宮の御祭神)・
経津主命(香取神宮の御祭神)に成敗を命じ、
敗れた建御名方命は故郷の出雲を追われ、
信濃国の諏訪湖のほとりに逃げてきたというのが神話の内容です。
いわば、敵である両神の眷属を生贄にしていたことから
こんな七不思議が出てきたのかなぁと思えなくもないです。
現在の御頭祭では本物の鹿ではなく剥製が使われているようです。
ちなみに、諏訪大社の眷属は、カラスと狐だといわれています。
ですが、逃れてきた建御名方命が単に諏訪の地主神にとどまらず、
戦国武将の崇敬を受けてきた背景には、
諏訪湖の龍神を配下に収めて来たからだとも言われているようです。
大きな湖を囲んで四社が鎮座し、この前宮の前にも清流があるので、
龍神が大きな力を持っているというのも頷ける気がします。
あくまで妄想ですが(^_^)
「内御玉殿」(うちみたまでん)
諏訪明神の祖霊がやどるといわれる御神宝が安置されていた御殿である。
「諏訪明神に神体なく大祝をもって神体をなす」といわれたように、
諸神事にあたってこの内御玉殿の扉をひらかせ弥栄の鈴をもち
眞澄の鏡をかけ馬具をたづさえて現れる大祝はまさに神格をそなえた
現身の諏訪明神そのものであった。
現在の社殿は昭和7年改築されたものであるが、
以前の社殿は天正13年に造営された上社関係では最古の建築物であった。
~案内板より
さて、階段を上がって社殿の方に向かいます。
後ろを振り返ると、十間廊。
諏訪大社上社前宮周辺のパワースポット *クリックで拡大できます
ちょっと大きい画像ですが、このあたり一帯に古墳群や末社が広がっています。
ここを見て回るだけで一日終わりそうな広さです。
前宮では、「大祝」といって、子供を現人神として祀る習慣があり、
大祝が御神体とされていました。
大祝の住まいを「神殿(ごうどの)」といい、この周辺の地を「神原(ごうばら)」と呼び、
大祝は政と祭の権限を有していたため、中世の政治の中心地でもあったそうです。
古代宗教の名残りがそのままあるという不思議な場所です。
前宮の境内は普通の神社と同じなのですが、社殿に向かう道は民家の並ぶ通りを抜けていくので、
普通の参道とはちょっと違います。
通り沿いにはまた大きな御神木のような木がありました。
右に案内板があるので見てみると、
「御室社」
中世までは諏訪郡内の諸郷の奉仕によって半地下式の土室が造られ、
現人神の大祝や神長官以下の神官が参篭し、
蛇型の御体と称する大小のミシヤクジ神とともに「穴巣始」(あなすはじめ)といって、
冬ごもりりをした跡地である。
旧暦12月22日に「御室入り」をして翌年3月中旬寅日に御室が撤去されるまで
土室の中で神秘的な祭祀が続行されたという。
諏訪信仰の中では特殊神事として重要視されていたが、
中世以降は惜しくも廃絶した。
とありました。古代の宗教のようですね。何とも神秘的な土地です。
御室社は小さな祠が残るのみ。
鳥居を出てからしばらくこのような道を歩いていきます。
前宮一乃御柱が見えてきました。
こちらは社殿の脇。
社殿が見えなくらい大木に囲まれています。
社殿正面
その横にある巨木
木の根っこには大きな穴が開いています。
手つかずの巨木の表面には苔がびっしりと生えています。
ぐるっと一周すると、
社殿後ろの本殿。
またこちらにも巨木。
脇に石の柵がありますが、
そこが諏訪神の神陵の跡であると考えられているようです。
正面に戻ってきました。
御祭神:八坂刀売神(やさかとめのかみ)
前宮とは上社本宮に対し、それ以前にあった宮の意味とも考えれられている。前宮の祭神は、健御名方命(たけみなかたのみこと)と、その妃、八坂刀売命と古くから信じられ、ここ前宮の奥に鎮まるところが墳墓と伝えられる。古来より立ち入ることが固く禁じられ侵すときは神罰があるといわれた。四方には千数百年の歴史を有する御柱が七年目毎に建てられ、現在の拝殿は昭和七年に伊勢神宮から下賜された材で造営されたものである。~案内板より
さきほどの石の囲いがその墳墓のようですね。
諏訪大社の御神祭である建御名方命とその奥さま八坂刀売命のお墓がある神聖な場所であることから、諏訪大社一のパワースポットと呼ばれているわけですね。
案内板を読まずにウロウロしてしまいましたが、罰が当たらなければいいですが(^_^;)
確かに、この社殿の周りは、他の三社のように観光化されていないせいもあって、人の気配がしないというか、神秘的な雰囲気が漂っています。
前宮四之御柱
社殿の目の前を「名水 水眼の清流」(すいがのせいりゅう)が流れています。
1キロ先から流れてきているので、雨の後は飲めないと思いますが、
とてもきれいな川で、お水も美味しかったです。
雨の後でなければ、ここでお水取りができますね。
水眼の清流
古くから”すいが”と呼ばれ、山中より湧出する清流は、前宮の神域を流れる御手洗川となり、
昔から御神水として大切にされた。
中世においては、この川のほとりに精進屋を設けて心を清め、
前宮の重要神事をつとめるのに用いたと記録されている。
この水眼の清流は、これより約1キロメートルほど登った山中にあるが、
昭和5年に著名な地理学者・三沢勝衛先生によってはじめて調査され、
その優れた水質は「諏訪史」第2巻に取り上げられている。~案内板より
さて、御朱印をいただいて次は下社春宮へ向かいます。
諏訪大社上社前宮 御朱印 初穂料500円
諏訪大社では4社お参りが終わると最後に落雁をいただけます。
諏訪大社上社前宮 拝殿周りの様子 動画
諏訪大社上社前宮 拝殿前に流れる「名水 水眼の清流」
信濃國一之宮 諏訪大社 上社前宮 アクセス
【住所・電話番号】
長野県茅野市宮川2030
TEL:0266-72-1606
【アクセス】
車:中央道「諏訪IC」からR20→R152経由で10分
電車:JR中央線「茅野駅」から2.5km 徒歩30分
高速バス
新宿7:30⇔諏訪IC 10:15他 諏訪ICからタクシーで10分
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